勇者たちへの伝言

紹介文

人生とは、勇気とは、ふるさととは、そして誇りを持って生きるとは。

 
 この本は単行本発行時に数々のメディアで紹介された感動の人間ドラマです。第4回「大阪ほんま本大賞」にも選ばれました。おなじみ喜多川泰さんや人気書店「読書のすすめ」でも、おすすめ本として推薦されています。
 主人公の不思議な体験をきっかけに、当時の関西のプロ野球球団「阪急ブレーブス」と周りにいた人たちの人生とのかかわりを一つ一つつなげていく物語です。そして、まだ貧しかった日本の暮らしが思い出されます。
 また、物語の中では祖国での満たされた生活を夢見て北朝鮮へ渡った人の壮絶な現実も書かれています。

あらすじ  主人公の工藤正秋は、阪急神戸線の車内アナウンスに耳を奪われる。「次は……いつの日か来た道」。実はその駅名は、西宮北口。うたた寝による空耳だろうか…。謎めいた言葉に導かれるように、彼は反射的に電車を降りた。そして、街を歩き始める。亡くなった父と一度だけ行った西宮球場のある街。意識は四十数年前の、いつの日か来た道へ。「なぜ父はあの日、野球を観に連れて行ってくれたのだろうか」。心の底にしまっていた思い…そこで不思議な体験をする。一時的にタイムスリップをし、寡黙だった父の秘密にふれることになる。 
 
 タイトルの勇者たちとは、武器を手に闘った人ではなく、勝負に勝った人でもなく、あがきながら、はいつくばりながら、信念と誇りを失わず前へ前へと進もうとする人だ。
 そして、負けてもそれを誇りに思う、負けもおもしろがれる人なのだ。 
 
 私も勇者になりたい。

詳細

  • 生徒 ★★★      保護者★★★★
  • 勇者たちへの伝言
  • 増山 実
  • ハルキ文庫 ¥680+税

 

 

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