「宿題」より「ゲーム」を優先する子に“説教”は効果なし!
理性的な行動をとらせる“唯一の方法”とは

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①で紹介した文春オンラインの記事の後半です。
書籍『「しつけ」を科学的に分析してわかった小学生の子の学力を
「ほめる・叱る」で伸ばすコツ』より引用していました。
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「ゲームやりたい」より「宿題やらなきゃ」を選べる子になるコツ

 子どもの行動を改善する方法について、具体的にお話ししていこうと思います。
私たちの脳には理性的な2階の脳と、感情的な1階の脳の二つのメカニズムがあります。
これら二つが足並みをそろえて働いてくれているときは
いいのですが、相反するときはやっかいです。

 例えば、理性では「宿題をやったほうがいい」とわかっているけれど、
感情では「どうしてもゲームがやりたい」と思ってしまう。
理性では「甘いものは食べないほうがいい」とわかっているけれど、
感情では「どうしてもチョコレートが食べたい」と思ってしまう。
そのような長期的な目標を達成するための行動と、目先の欲求を
満たすための行動が相反する状況です。

 こういったときに感情・本能ではなく、理性に基づいた行動を
取れるようになるにはどうしたらいいのでしょうか? 
それが、2階の脳を使わせて育てるコミュニケーション法です。
理性を司る脳がパワフルに働き、理想の状態を手に入れるための
行動を選択するように導いていくのです。 

子どもが理性的な行動を取れるようになるための方法

 2階の脳を育てる方法は実にシンプル。
2階の脳を使わせるということです。
身体を育てることを想像してみてください。
子どもは、ただご飯を食べてよく眠るだけでも、日々成長していきます。
骨格が大きくなり、筋肉もついていきます。
しかし、それだけでなく運動をさせれば、筋肉の成長はより早くなります。
脳の場合でも、人の成長原理は同じです。
ただ育つに任せるだけでも、子どもの脳は自然と成長していきますが、
正しく使わせることで脳の成長をより早めることができます。

では、どうすれば子どもに2階の脳を使わせることができるでしょうか?
それは子ども自身に話をさせることです。
誰かの話を聞き流すのは、頭を使わなくてもできてしまいます。
失敗して叱られ、苦痛な時間を耐えるために、話を聞いているふりをするだけ。
長々とお説教をして「わかった?」と確認し、子どもが「うん」と答える。
よくある光景ですが、わかっていないからまた同じ失敗を繰り返します。
そもそも、こうしたお説教はほとんど、あるいはまったく効果が
ない場合が多いということを覚えておいてください。

 これに対して、子ども自身が話す場合を考えてみてください。
自分で頭を使って考えないと、話すことはできませんよね。
失敗したら、状況を整理して問題点を把握し、今後どうするべきか妥当な結論を考える。
これらすべてが子どもにとっての脳トレになります。
同時に、自分で考えたことだからこそ、結論に対して納得感が
生まれるという心理的な効果も生まれます。
あわせて、子どもの行動改善に効果を発揮するのです。

 子どもの成長を促すためには、親が言って聞かせるのではなく子どもに話をさせる。
まずは、このことを覚えておいてくださいね。

【まとめ】

理性を司る2階の脳を育てるためには、2階の脳を使う経験を積ませることが重要。
そのために、大人は自分が話すのではなく子どもに話をさせるようにしよう。

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いろいろと参考になるところがありますね。

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