志賀内泰弘さんのギブ&ギブメルマガから紹介します。
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元NHKのエグゼクティブアナウンサーの村上信夫さんです。
「おはよう日本」や「ニュース7」を担当しておられたので、
名前に覚えがなくても、顔を見ると「知ってる知ってる」と、
誰もが言う方です。

その村上さんが、出されている「嬉しいことばが自分を変える」(ごま書房新社)。
「嬉しいことばが自分を変える」というタイトルを見て、思いました。
「そんなことわかってるわ」と。

ところが・・・です。それは大間違い。
もう目から鱗が落ちるとはこのことです。
今まで、ことばについて「わかっていた」というのが、いかに浅くて甘かったのか、
と心の奥底まで沁みるように理解できたのです。

よく、「プラス言葉」「マイナス言葉」と言いますよね。
「いやだ」「難しい」「忙しい」「つらい」「つらい」「こまった」「ついてない」
・・・というマイナス言葉に対して、

「うれしい」「楽しい」「ありがとう」「幸せだ」「大好き」「面白い」「簡単だ」
・・・などの「プラス言葉」

それを、村上さんは、「武器ことば」「楽器ことば(嬉しいことば)」
と呼んで表現しておられます。

まるで「ことばの置き換え辞典」のように、「武器ことば」を
「楽器ことば」に転換する構成になっています。

例えば・・・。
「いい年して」→「人生豊か」
「おしまい!」→「また、こんどね」
「声がでかい」→「よく通る声だね」
「自分勝手」 →「自分流」
「しつこい」 →「辛抱強い」などです。

「あ〜オレも使ってるなぁ。きっと相手は、刀で心を斬られたように傷ついてたかも」
と、学ぶと同時に反省しきりです。

まあ、これらの置き換えは誰もが思いつく範囲。
村上さんのユニークなのは、これから、これから。
こんな変換もあります。

「うっとおしい」→「セピア色の心」
なんてオシャレなんでしょう!

「お荷物だ」→「もっとうまくなれるはずだ」
こんなこと言われたら、頑張っちゃうよ。

「期待しない」→「期待を裏切ってね」
相手への愛があふれていますね。

「最低」→「あとは上がるだけ」
たかに、その通り。

村上さんの言葉は、相手を傷つけないだけではなく、明日への希望と元気を与えるのです。
村上さんは、ひょっとして、アナウンサーじゃなくて、広告代理店で、商品のキャッチコピーを作っていたら、
糸井重里さんみたいになっていたかも!

ことばの天才や!!

 そうそう、こんな転換も。
「一寸先は闇」→「一寸先は光」
「一寸先は光」というのは、アンパンマンで有名な、やなせたかしさんが使っておられたことばだそうです。

 もう一つ。
「ステイホーム」→「エンジョイホーム」
こちらは、小山薫堂さんの言い換え言葉。
「ステイホーム」と言われると、なんか暗い気持ちになったこと思い出しました。
ぜひ、都知事や首相に使ってほしかったなぁ。

ほんの少し、ことばを変えるだけで、人生が変わる。

いや、このように、もっと気遣っていたら、人生変わっていたかも。
もう遅いかしら。でも、この本、本棚には入れてはまずいと思いました。
ということで、机の上に置いて、しばしば読み返せるようにしました。

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