この話はひすいこたろうさんとひたかみひろさんの共著『運命を変える!しあわせのスイッチ』に出ていました。

 ある女の子は、骨がまっすぐに成長できない病気を患っていました。体の中に金属が何本も入っています。いま、わかっていることは、現代の医療では治療法がないということだけ。
 この女の子が、悲しむお母さんのために物語を書きました。その物語は、女の子がこの世に生まれ出る前のお話です。
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 神様が、これから生まれる子どもたちにひとつずつ、プレゼントを配っています。
 それには、「お金持ち」とか「幸せな家庭」「健康な体」などと書かれています。子どもたちは、自分の好きなものを神様からもらって生まれてきます。
 その女の子は、ふと神様の足元を見ました。そこには、神様が必死に隠そうとしているプレゼントがありました。
 「それ、なあに?」
 女の子は神様にたずねました。
 「これはね、とっても強い子にしかあげられないものだよ。これを受けとった子はね、とっても苦しい思いをしてしまうんだ・・・・・。でも、誰かが受け取らなければいけない。ほんとうに強い子にしかあげられないんだ。」
 そのプレゼントには、「重い病気」と書かれていたのです。
 それを聞いた女の子は、神様に必死にお願いしました。
 「お願い、それ、私にちょうだい。ほかの子が苦しむなんていや。私、強い子だから。絶対負けないから・・・・・。」
 そうやって女の子は生まれてきました。
 重い病気を抱えながら・・・・・。
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 その女の子は、悲しい顔をするお母さんにいつもいっています。
 「私、強い子だから病気になったんだよ。だからお母さんが悲しまなくていいんだよ。」
 
 遺伝子には、ひとつとして同じものがありません。
 それは、天候の変動や伝染病がはやったときに、すべて同じだと絶滅してしまうからです。だから、すべて微妙に違うのです。
 ただ、そのために必ず何万人かにひとり、重い障害や病気の遺伝子を持つことになってしまうのです。
 人類が滅びないようにするために、いろいろな人間をつくる必要がある。でも、そのために誰かが犠牲になって生きているのです。
 この女の子が書いた物語は、まさしくそういう物語です。

 実は、あなたの人生だって神様からもらったものなのです。
 神様にお願いして、ようやくもらったのが、今のあなたの人生です。

 神様からもらった人生のシナリオは、一見、不幸に見えたり、つらいことに見えたりします。なぜなら、「優しい心になりたい」とお願いしたら、神様は「優しい心」が育つように、つらい環境をプレゼントしてくれるからです。人間関係に悩み、葛藤する中から本当の優しさは生まれるからです。

 自分が今いる環境や身に起こることすべて、「これは自分が神様にお願いしてもらったプレゼントだ」と受け入れると、あなたが望んだ、本当の望みが見えてくるはずです。 
  

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