松岡浩さんが発行している「時を守り 場を清め 礼を正す」という小冊子に、いい話がありましたので紹介します。
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 トイレ掃除

 あるタレントが、以前テレビでこう言っておられました。

自分はくだらない番組をやっても視聴率が上がる。
自分ではおもしろいと思わないのに、小説を書くと売れる。
絵を描いても、いい絵だと評価されて、美術館だとかに収蔵されたりする。
映画も自分の楽しみの一つとして作っていたら入賞してしまったり、グランプリで選ばれたりする。
自分としては、好き勝手にやっているだけで、
人よりも才能があるとは思えない。
でも、何をやっても全部評価されてしまう。
「おかしい。」
よく考えてみても、自分の才能でそれらをやれるわけがない。
 ただ、心当たりは、たった一つだけある。
それは若いころ師匠に「トイレをきれいに掃除しろ」といわれたから、三十年以上ずーと掃除をやり続けて来た。
ロケに行った時などは、公園のトイレがグチャグチャでも、自分が使った後は、必ずきれいにする。
ときには、隣のトイレまできれいにして出てくるときもある。
もちろん、掃除道具を持って歩いているわけでもないので、トイレットペーパーがないトイレでは、素手でもやる、
とのこと。 

 そういうのを三十年以上、ずーっとやり続けてきた。
そこにだけ思い当たるふしがあるのだそうです。
で、彼は今でもトイレ掃除をやり続けています。
「自分には才能があると思わないのに、なぜかもてはやされる。
何をやっても、それが評価を受けるのは、もしかしてトイレ掃除のせいかもしれない」と言っていました。
今のような話をテレビでたった一度だけしゃべった人がいます。

その人の名は、『北野たけし』、あのビートたけしさんです。
トイレ掃除にはそのくらい何かがあるのですね。

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みなさんはこの話を聞いて、何を感じますか。

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