今日は日本全国の都市で成人式が行われました。明徳中学校の卒業生もここ何日か学校に遊びに来てくれています。懐かしい顔が見られて先生たちもうれしい限りです。みんながそれぞれの道をすすんでいるのを見ると、先生たちも勇気づけられます。
  二十歳になる、あなたたちに伝えたいことがあるのですがうまく言い表せません。
 次のメッセージはプロテノール歌手の高田正人さんのブログに出ていました。34歳の自分が二十歳の頃の自分にあてた手紙です。

 二十歳の頃の僕へ。

  前略、お元気ですか?
  一度ゆっくり、君に手紙を書こうと思っていました。
  暮らしはどうですか?
  相変わらずいろんなことを考えて、一人で悩んだりしていますか?
  自分の才能と戦って、時に自惚れたり、時に絶望したりしていますか?
  不安に眠れない夜や、希望に打ち震える朝を迎えていますか?
  僕はすっかり大人になってしまいました。
  いろんなことが変わったような気もするし、案外何も変わっていないような気もします。
  お酒の量が増えて、お腹はポヨンポヨンです。

  君が描いていた34歳とは、ちょっと違うような気もします(笑)
  申し訳ないです(笑)
  あぁそれから頭も若干薄く…って、さみしくなってくるから止めようね(笑)

  でもまぁ、楽しくやっています。
  あれからいろんなとこにゴチゴチと頭をぶつけながら、時にはすべてを諦めてしまいそうになりながら、それでもなんとかやっています。

  そしてそれは君のおかげだなぁ、と時々思うのです。
  ここで投げ出してしまったら君に怒られそうだと思うから、なんとか踏ん張ってこれたところもあるのです。

  何もかもが若くて幼くて、世の中を一人きりで歩いているような気でいて、でもだからこそ真っすぐで強い眼をして「10年後もどうかこの気持ちが変わりませんように」と唇を噛んでいた君を裏切らないように、そう思ってそれを寄る辺にして歩いてきたような気がします。

   手に入った物も、指の間をすり抜けていってしまった物もあるけれど、人生というのは起こった事のすべてを両肩に乗せて歩いていくものです。

  君の頃よりも肩は重くなったけれど、なんだかんだで30代は楽しいです。
  今君の立っている場所よりもきっと楽しい。
  でもそれは、君のおかげです。

  君が持っていた(そしてきっと誰もが持っている)感情の泥濘のようなもの、浄化できない感情の血潮のようなもの、そういうものもいつしか肥料になって、年月の中で僕を育てたのだと思います。

  若い時に行き詰まり立ち止まり、逃げ出したくなるような時間と向き合うということは大切なことだね。
  有難う。

  君が思っていた人生にはまだまだ届かないけれど、これからもなるべく自分の人生を愛せるように、ぼちぼちやっていきます。

  またいつか手紙を書きます。
  というか、君に手紙を書いているようなつもりで毎日を過ごしていきます。
  君の気持ちを裏切らないように。無駄にしないように。

  二十歳の君に胸を張れるように。

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   『今』を大切にこれからも前に進んでいってください。時々休憩しながらでもいいから。

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