大嶋啓介さんのブログから紹介します。
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【五体満足にありがとう】 

私の両親は聴力障害者です。生まれながらにして耳が聞こえない。
そんなハンディを持ちながら、私と姉、二人の子供を育ててくれました。

私は大学まで行かせてもらえました。

私が子供のころ、周りの友達に両親のことでかなりイジメを受けました。
姉も少なからず同じ環境で、子供ながらにその境遇に苛立ちを感じ、兄弟喧嘩も絶えませんでした。

姉は早くに家を出ていき、残された私は両親の面倒を見るのが嫌で、両親とは距離をおきはじめました。
今思えば、学生時代、本当に両親には辛い思いをさせてしまいました。

社会人になってからは兄弟二人で両親をいろんなとこに連れて行ったり、
日常生活の面でも面倒を見ることができるようになりました。

あんなに喧嘩ばかりしていた兄弟も昨年、姉が結婚し、今週末には私も結婚します。
育ててくれたことさらにに強い感謝の気持ちを感じ、

残り僅かとなった両親との同居生活を過ごしていこうと思っていたら、
昨日、うちで飼っているシーズー犬のマイが緑内障で失明してしまいました。
15年ほど生きているので、仕方ないとは思いながらも、 

ついこの間まで元気に走り回っていたマイが、
目が見えないので歩くたびに何かに当り、
怖々と歩くようになってしまいました。

マイの辛そうな姿を見て、うちの両親も耳が聞こえないという恐怖感のなか,
65年も生きてきたんだと思ったら、涙が出てきました。

マイに教えてもらいました。 

私がうちの両親に言わなければいけない『ありがとう』は『育ててくれて…』よりも
『五体満足に産んでくれてありがとう』なんだと…。

ありがとう。あなたたちの子供に産まれてきてよかったです。
あなたたちの子供であることに感謝して、これから頑張ります。

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大切なことに気づかせてくれて本当にありがとうございます。

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