喜多川泰さんのブログ「日々のこと」から紹介します。
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寄り添う想像力

アルバイトをしていた学生時代、

「ここを片付けろ」「水を持ってこい」「〇〇はまだか」
とうるさい客がたくさんいた。

こっちが忘れていたり、オーダーをミスしたり、やることもなく暇そうにしていて
そう言われるなら仕方がないが
忙しい時間帯で、順番通り少しでも早くサービスを提供しようと
動き続けているにも関わらずそう言われることがある。

まあ、もちろん待たされるのが嫌なのはわかるが
おそらくそういうお客は、同じような仕事をやったことがないのだろう。

どのくらい待たされたら文句を言う権利があるのか
誰にもわからないが、これだけは言える。
文句を言うのは簡単だが、相手の立場に立って想像力を働かせるのは難しい。

「対立するのは簡単だが、寄り添うのは難しい」
ということだろう。

ところが、「遅い!」
と言われて「お前がやってみろ」と思っている人も
自分の想像力が及ばない別の仕事になると、
同じように「遅い!」と責める側にまわってしまうことがよくある。

テレビを見ていると
「遅い」「何やってるんだ」「どうしてこれほどひどい対応になるのか」
などとコメントする人がたくさんいる。
実際にやっている側は「これでも必死でやっているんだ」と言いたいに違いない。

「新型コロナワクチン接種」の案内が届いた。

おそらく、この案内を郵送する仕事ために、新たに人を雇ったわけではないだろうから
従来の仕事に加えて、これまでなかった仕事として
この案内の作成をしなければならない人がたくさんいただろう。
ミスが許されない中で、いち早く届けるためにということだけを
ひたすら考えて仕事をしてくれた役所の人たちに、心から「ありがとう」と言いたい。

「寛容」になるためには「想像力」が必要だということ。
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信号待ちひとつでもイライラしている自分に反省です。

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