みやざき中央新聞編集長水谷もりひと著「仕事に“磨き”をかける教科書」に
「倫理研究所」の創設者故丸山敏雄氏の話が書かれていました。
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 その丸山敏雄氏が生涯を通して取り組んだことが「後始末」なのだそうだ。
 たとえば、使ったものは元の場所に戻す。散らかしたら片付ける。ひとつのことが終わったら反省して次に生かす。
 「後始末」とはそういう意味なのだが、これに生涯を通して取り込むとはどういうことだろう。
 一日の「後始末」は日記につけることにあるという。
 丸山氏は人生を終えるその日まで日記をつけていたそうだ。

 靴を脱いだらそろえる。あるいは靴箱にしまう。席を立ったら椅子を入れる。使った傘は滴を落としてから所定の場所に置く。タオルを使った後は端をぴんと引っ張って整える。ホテルを出るときには入室したときと同じように寝具を美しく整え、洗面所の水滴をふき取る。本を読んだら読みっぱなしにせず読後感をつける。映画を見たら見っぱなしにしないで感想を残しておく、等々。

「後始末は意識しないとできない。しかしやっていくとだんだん楽しくなっていく。」そうだ。
そして、「後始末の人生」を心がけていくと、不思議といろいろなことに気づける人になるという。
「この店は窓がきれいに拭いてある。」とか「あの店員の所作は素晴らしい」など。

たかが後始末、されど後始末。
奥が深い。
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その人が失敗したときの「後始末」に人間性がすべて出るみたいですよ。
謝り方とか、責任の取り方とか、言い訳とか。 

「後始末」ができる人になりたいですね。

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