理不尽なルールが子供を幸せにする  
                比田井通信(第253号)より  (2012.8.18発行)

  私の家のルールとして、「平日はテレビを観てはいけません」「土日も1時間だけ」という、小学校2年生の子どもにとってはかなり、理不尽なルールがあります。
 私の持論で、「理不尽なルールが子供を幸せにする」というのがあります。
 世の中、理不尽なことがいっぱいありますよね。そんな理不尽な世の中で、いじけずに、逆ギレすることもなく、自分にできる精一杯のことをやっていってほしいわけです。
 そのためには、小さい頃に、「世の中には、自分にはどうすることもできない理不尽なことがある」ということを擦り込ませる必要があると思うんです。
 これは、決して「世の中なんて、そんなもんだよね」という人生を諦めるためのものではなく、そんな「理不尽な世の中」で、人のせいにするのではなく、「じゃぁ、自分はどうするのか・・・」を考えて前向きに生きていってほしいという意味なんです。
 これがないと、大きくなって理不尽なことがやってきたときに、すぐに心が折れてしまうような気がするんです。
 「あの人は勉強ができるのに自分はできない」
 「自分はこんなに頑張っているのに結果がでない」
 「あの人は認めてもらっても、自分は認めてもらえない」
 「あの人はあんなにモテるのに、自分はモテない」
 言い出せばきりがないですね。そんなふうにはなって欲しくないんです。
 「世の中には理不尽なことがある」これを、深層心理に擦り込ませたいのです。
 
 ちなみに、私の幼少時代は「理不尽なルール」がたくさんありました。
 「夜8時には寝なくてはいけない(土曜日だけ8時半)」
 「日曜日は必ず半日は畑や田んぼの仕事」
 「夏、学校から帰ってくるとヤギの餌になる草を籠にいっぱい捕ってくるまで家に入れない」
 「自分のお小遣いでも、自由には使えない」当時は、「なんで、ウチばっかり?!」と思っていましたが、今は大感謝です!
 おかげで、理不尽なことにも負けず、今の自分にできることを精一杯頑張ることができています。
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友達の家では平日もテレビが観れて、自分の家だけテレビが観れないのは理不尽だよね。こういうのを理不尽っていうんだよ。でもね、君が大きくなって世の中にでると、理不尽なことがいっぱいあるんだよ。お父さんが小さい頃も自分の家で理不尽な決まりがいっぱいあってね。お父さん、いつも、「なんなんだぁ~、なんなんだぁ~」って思っていたんだよ。でもね、今になって思うと、本当に有難かったぁ~って思うんだよ。
 おかげでお父さんは、今、こんなに幸せなんだよ!だから、君にも将来幸せになって欲しくて、そんな理不尽な決まりがあるんだ。
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 この話は、以前「メイトクの本棚」で紹介した比田井和孝さん(昨年保護者会講演会でお話くださりました。)のブログに出ていました。
 子育てする際には、いつも子どもが納得するように話しているつもりですが、世の中理不尽なことも、たくさんありますよね。
 このブログを読んで、「ダメなものはダメ!!」という親の覚悟が大切だと感じました。

  あなたの家には理不尽なルールはありますか。

 
 

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