「育てたように子は育つ」相田みつを・佐々木正美著から紹介します。
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子どもに限らず草花でも農作物でも、
何でも育てることが上手な人は、
待つことが上手な人だと思う。
待っていることに喜びや楽しみを感じていられる人である。
しかし、待つことの喜びは、日常の努力と相関する。
最善を尽くしているという実感があれば、
待つことの楽しみは最大になるであろう。
そして、結果を問わない気持ちができていれば、
待つことは安らぎでもある。

子どもを育てるとき、努力と結果を問題にするならば、
先の結果よりも努力の「今」に共感をしてやりたい。
休息の「現在」であれば、その現在を静かに見守ってやりたい。
休息が終わって活動を再開するのを、いつまでも待っていてやりたい。
はた目には待っていてやったことが無駄だったように見えても、
かけがえのない親子のような関係の者にとっては
苦楽を分かち合った者にしかわからない存在の重みの感動が必ず残る。
だからじっと待っていてやりたい。
深夜に帰る子どもを寝ないで待っていてやること。
雨の日に傘を持たずに出かけた子どもを、駅の改札口で傘を持って待っていてやること。
子どもを育てることも農作物を育てることも
「育てる」ということは、そうしたことの積み重ねである。
子どものために、そういう日々の営みの連続に、
ひそかな誇りのある喜びを感じ続けていてやりたいと思う。

子どもの中の自立性や自律性は、待っていてやるからこそ育つ。
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「待つ」ことができる人になりたいですね。 

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