久しぶりですが『育てにくい子と感じたときに読む本』
佐々木正美著から紹介します。

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守るべきは子どもの自尊心。
親の体面ではありません。

以前、あるテレビ番組のために少年院に行きました。
罪を犯した少年たちに親のことを聞くと、
表現は違っていても、みんな同じことを言いました。
「親の世間体やプライドを常に優先させて、
子どものプライドや世間体は考えてもくれなかった。」と。
親にも自尊心があるように、子どもにも自尊心があります。
その二つがぶつかったとき、親は決して「子どもの自尊心」の
ほうを優先してくれなかったというのです。

ある子はこう言いました。
受験に失敗したとき、その子は「A高校じゃなくてもいい」と言い、
実際に行った高校で満足して過ごしていたのです。
しかし、親が「それじゃ私の気がすまない。」と怒ったというのです。
 わかりますか?
その親のほしかった子は「A高校に行く子」なんです。
血統書のついたペットがほしいのと同じです。
それを、子供は敏感に察知して苦しむのです。
自尊心がめちゃくちゃになってしまうのです。

一番大切なものは子どもの自尊心です。
これを守るためなら、親の体面なんていくらつぶれてもかまいはしません。
「親の顔にドロをぬってしまった。」なんてこと、子どもに微塵も思わせてはいけませんよ。

子どもは、自分の自尊心や体面を守ってもらうことで「親に信じてもらえた」と実感します。
そして、信じてもらうことで「自分は価値のある人間だ」と知るのです。
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子どもを自分の思ったとおりに育てようとするのは間違いであること。
このことを肝に銘じておきたいです。

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