田坂広志さんの『自分であり続けるために』から紹介します。
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人生の分かれ道

人生の「分かれ道」とは何か。

そのことを教えてくれる、
1つのエピソードがあります。

ある男性が、海外出張のとき、
自動車を運転していて、
一瞬の不注意から、
瀕死の重傷を負う事故に遭いました。

そして、運び込まれた現地の病院での大手術によって、
その男性は、九死に一生を得たのですが、
残念ながら、左足を切断する結果になってしまいました。

意識が回復し、左足を失ったことを知ったその男性は、
一瞬のミスによって迎えた人生の明暗に、
ひとり、病院のベッドの上で嘆き悲しんでいました。

しかし、そこに日本から駆けつけてきた、その男性の妻は、
病室に入るなり、
夫を抱きしめ、言ったそうです。

あなた、良かったわね。
命は助かったし、
右足は残ったじゃない。

このエピソードは、我々に、
大切なことを教えてくれます。

我々の人生の、本当の「分かれ道」は、どこにあるか。

それは、
どのような出来事が起こったかに、あるのではない。
起こってしまった出来事を、どう解釈するか。

その解釈にこそ、あるのです。

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「あれが欲しい、これが欲しいとばかり考えず、
今ある状態で幸せであることに気づく」
今の私たちに一番大切なことのような気がします。
20210218

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