「アンパンマン」の作者やなせたかしさんの
『明日をひらく言葉』から紹介します。
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アンパンマンに人気があるのは、他のヒーローに比べて弱いからだ。
パン工場の煙突から飛び出し、愛と正義を
守るために真っ暗な空を切り裂いて飛んでいく。
そして、お腹をすかせた人と出会えば、
「さあ、僕の顔をあげる」と言って、顔をちぎって相手に差し出す。
顔が欠けてしまうと、たちまち元気を失ってしまう弱さ。
でも、顔を取り替えるとまた元気いっぱいになって、
再び空へと飛び出していく強さ。

 強さだけではなく、弱さがあることが、アンパンマンが
たくさん子どもたちに愛される秘密じゃないかと思っている。

 アンパンマンに登場する多くのキャラクターをつくるときも、
必ず、強い部分と弱い部分、全の部分と悪の部分を持たせるようにしている。
人間も同じではないだろうか。
 地球上に何十億人もの人がいたって、完全な人なんか一人もいない。
 もし、いたとしても、そんな人と友だちにはなりたくない。
 欠点がその人の大きな魅力になっていることって、すごく多いものなんだ。
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日本のヒーローってどこか弱点があるんですよね。
ウルトラマンは3分間しか持たないし、
ワンピースのルフィも底抜けの楽観主義者でかなりのお調子者で、
後先を考えない行動が「自身の危険」「周囲の怒り」を招くこともあります。

だからみんなに愛されるんですね。

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