「麦は踏まれて強くなる 、人間も踏まれて強くなる。」

 これは、長崎県国見高校サッカー部総監督の小嶺忠敏先生の言葉です。 国見高校サッカー部といえば、まさにサッカー界の名門。 インターハイ、国体等で、小嶺先生は、17回の全国制覇を成し遂げています。
 小嶺先生は、母親に育てられました。(父親は、小嶺先生がまたお腹の中にいる時に戦死されたそうです。)
  お母さんの教えの中で心に残っているものが「麦は踏まれて強くなる 、人間も踏まれて強くなる。」だそうです。
 小嶺先生の地方では、「麦踏み」というのがあります。 少し背丈が伸びた麦を踏み倒すのです。1週間くらいたって、また伸びてきたら、また踏み倒す。それを3回くらい繰り返すのです。
 お母さんはこう答えます。
 「踏まれた麦は上を向いてスクスク育っていくが、踏まれていない麦は 冬に霜や雨が降るとしおれてしまって、作物にならない。人間も同じだよ。小さい頃や若い頃に苦労して、踏まれて踏まれて大きくなった人間が将来大物になるんだよ」

 あなたたちは踏まれたほど強くなっていくんです。

 

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