天才に共通する“一万時間の法則”

致知出版の『小さな修養論4』に収録された
「天才に共通する“一万時間の法則”」を紹介します。
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天才に共通する“一万時間の法則”

あるアメリカ人が書いた『天才』という本の中に、
一つの調査結果が出ている。

一九九〇年代の初め、ある心理学者がベルリン音楽アカデミーの
二人の教授の助けを得て、アカデミーで学ぶバイオリニスト志望の
学生を三つのグループに分けて調べたものである。

 一は、世界的なソリストになれる可能性を持つ学生。
 二は、〝優れた〟という評価に止まる学生。
 三は、プロになれそうもなく、学校の音楽教師を目指す学生。

初めてバイオリンを手にした時から何時間練習をしてきたか、
の質問に対して、五歳から二、三年間はどのグループも似たり寄ったりである。
だが、八歳になると練習時間に差が出始める。

そして二十歳になると、第一のグループはより上手になりたい
という強い決意で練習にのぞみ、その練習時間は一万時間に達していた。

これに対して〝優れた〟グループは八千時間、
音楽教師志望グループは四千時間を上回る程度だった。

この事実から『天才『の著者は、「世界レベルの技術に達するには、
一万時間の練習が必要」と結論づけ、これはバイオリニストに限らず、
作曲家、ピアニスト、さらにはスポーツ選手、作家など、
あらゆる分野に当てはまる、と明言する。
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教育学者の森信三先生もこう言われています。

「すべて一芸一能に身を入れるものは、
その道に浸り切らねばならぬ。
躰中の全細胞が、画なら画、短歌なら短歌にむかって、
同一方向に整列するほどでいなければなるまい。
つまりわが躰の一切が画に融け込み、歌と一体にならねばならぬ」

 「天才」=「一流」です。
一流になるには血のにじむような努力が必要です。
天才だからすごいのではなく、
それだけ練習や努力を積み重ねている。
自分は天才じゃないからとあきらめず、
頑張ると成果が出るんでしょうね。