「いただきます」「ごちそうさま」をなぜ言わなければならないか

以前、明徳中で講演していただいた佐藤剛史さんの著作「自炊男子~『人生で大切なこと』が見つかる物語」に出てくる話です。
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「いただきます」「ごちそうさま」をなぜ言わなければならないか分かりますか?

「いただきます」の意味の一つは、「作ってくれた人の命をいただく」ということです。
 命とは時間です。ある人が80歳で亡くなったとしましょう。
 ということは、80年間という時間が、その人の命だということです。

 今朝、みなさんのお母さんは、30分かけて朝ご飯を作りました。
 今日の夕食、お母さんは、1時間かけて夕ご飯を作ります。
 その朝ご飯にはお母さんの30分ぶんの命、夕ご飯には1時間分の命が込められているのです。

 みなさんが生まれてから今日までの間、お母さん、お父さんは、自分の命の時間を使って、みなさんを食べさせてきたのです。
 そして、これから親元を離れるまで、ずっと、みなさんは、お母さん、お父さんの命の時間を食べていくわけです。
 
「いただきます」の意味の一つは、「作ってくれた人の命をいただく」ということです。
 食べ物を粗末にすることは、作ってくれた人の命を粗末にすることです。

 心を込めて、「いただきます」「ごちそうさま」を言いましょう。
 食べ物を作ってくれた人に感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。