親がぼやけば子もぼやく(「子は親の鏡」シリーズ②)

『悩んでいた母親が一瞬で救われた子育ての話』平光雄著より 
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 「ぼやき癖」のついた親がいます。そして、たいていその子もぼやくものです。
 たとえば、混雑したファミリーレストランでも「おっそいねー、料理まだできないの!」「スタッフ、気が利かないねー、ちっともこっちに来ないじゃん!」とぼやき、スタッフに当たる親の横にいる子の顔はたいてい仏頂面で、そのぼやきに同調しています。
 そうした親はきっと家庭でも、テレビを見ながら、新聞を読みながら、電話をしながら文句を垂れ流してしまっているのでしょう。

 こうした「ぼやき癖」「文句癖」は、確実に子どもに「伝染」するものです。
 努力不要で、安易にできることであるがゆえに、そして、ぼやいている間は、擬似的な「元気」さや「活力」が生まれるがゆえに、伝染しやすいのです。
 マスコミが流す情報には、文句がとても多く含まれています。不満を煽るような言動も随所に見られます。
 「困る」「とんでもない」「ひどい」としか答えられないような、誘導的な問いかけも多く見受けられます。
 これらが健全な正義感を育成しているとは思えません。
 
 そんな状況下で過ごす子どもたちなのに、更に親が「文句」の補足をすることが日常なら、確実に「文句」ベースの人間になってしまいます。
 このように、現代の状況は「文句癖」がつきやすいのだということを親は認識すべきですね。「むかつく」「うざい」は、だれだってどんな事態にだって言おうと思えば言えるわけです。
                                               
 見方・とらえ方の問題ですからね。嫉妬だって、怠け心だって「文句」に転化して、正当性を纏うことは可能ってことですね。その状況に親が拍車をかけてはいけないですね。

 「文句癖」は、子の一生を損ないますから。どんな恵まれた状況になったって、「文句」ばかり言っていたら、主観的には「不幸」ですもんね。いくら、自分の理屈では正当であっても、それが認められないことを怨み、大上段に、感情的になって吐き出す人の心も、不幸になります。そんな子にしてはいけないでしょう。
                   (中略) 
 親も自ら、「文句癖」に陥っていないか自己モニターしましょう。そして、思いあたるなら断ち切るべきです。
 親の独り言だって、子どもは驚くほどよく聞いているものです。子どもに「ブツブツ」を感染させないようにしましょう。